↑はてなのアカウントをお持ちでない方はこちらから読者登録できます。
手塚治虫先生のマンガ『ブラック・ジャック』を初めて読んだのは小学5年生の春で、すっかりハマってお小遣いで全巻購入して今でも大切にしています。
その中に『U-18は知っていた』という印象深い回があります。コンピューターが患者の診察や手術などすべてを行う病院の話です。
U-18は手術ミスもしないし「カンペキ」だと思われていましたが、ある日…かなり昔にこれを描いた手塚先生はやっぱりすごい!!
手塚先生と言えば『火の鳥・未来編』でAIにすべてを任せていた都市同士に起きた最悪の悲劇もショッキングでしたね。実際にあんなことが起こる可能性も…と考えるとめちゃくちゃ怖いです!
私のブログ記事『AI搭載のアンドロイドドクターが糖尿病患者を診る日は来るか』より
さて、もしかしたらそう遠くない未来に「完全に人間の姿をしているAI搭載のアンドロイド医師」が登場するのではないかと思って上のマンガを描いてみました。
LC001(愛称ロカオ)やLC002(ロカコ)は人間のように疲労を訴えませんし、手術ミスもしませんし、マニュアルを丸暗記するだけではなくこれまでのパターンから学習することもできます。
でも…彼らには何かが欠けているんです。人間そっくりの見た目をしていますが、彼らの目に光がないのはそのことを表現してみました。
人間のお医者さんも時に心身の病気にかかることはありますよね。私の糖尿病内科の前の主治医も、体調を崩されたとかで突然病院をやめてしまってとてもショックでした。
しかしアンドロイドの医師がある日突然「故障」したり「暴走」することもあり得るのではないでしょうか。
『火の鳥・未来編』のAIのように、人間の手に負えなくなって大変なことになってしまう可能性も…怖いですよね。
私のブログ記事『もしもあなたの身体の全部が糖尿病合併症でボロボロになったら…』より
↑↑↑糖尿病の男性の夢の中とはいえ、無表情でものすごーーく怖いことをサラリと言ってのけるロカオくんには描いた私も思わずびびってしまいます。
人間の患者の心に寄り添うことはまだまだ難しいロカオくんですけど、いつか彼らが鉄腕アトムみたいになれる日が来るのかな?
あっ、そうなってしまったら人間の医師の存在価値はいったい…なんて考えてしまうわけです。
他の病気のことは分かりませんけど、糖尿病って現在の診療ガイドライン通りにやっていればみんな必ず同じように良くなるというわけではありませんよね。
日本できちんと病院に通って糖尿病の治療を受けている2型糖尿病患者のHbA1c値(最近の血糖コントロールの状態を反映する数値)の平均は2014年以降やや上がり気味で、2019年のデータでは7.1%だそうです。
HbA1cが7を超えるのは決して血糖コントロールがうまくいっているとは言えないと思うのですが、これをすべて「患者が言うことを聞かないでこっそりお菓子などを食べているせいだろう」と考えるべきかどうか。
マニュアル通りの治療はアンドロイドドクターのロカオくんにでもできますし、それで簡単に良くなる患者も多いでしょうけど、問題はそうではない患者たちをどう治療するか…ではないかと思ったりするのです。
そのうちアンドロイドの獣医さんも出てくるのかニャア?
もしかしたらそうなるかもしれないわねぇ…
↑はてなのアカウントをお持ちでない方はこちらから読者登録できます。