私のブログ記事『エビデンスで殴るのはやめてください』より
「エビデンス」とは、医学分野においては「ある治療法がある病気や症状に対して効果があることを示す証拠」をさします。
他の治療方法と比べて効果が期待できる「エビデンスがある治療法」を選択することが無意味だとは思いません。
しかし、そういう方法を選んでもどうしてもうまくいかない人もけっこういるのが現実なのです。私のある友人は糖尿病の標準治療を受けていて片目の視力を失いました。
そのことを「食事制限をきちんとしていなかったんだろう!」と責められたそうです…ひどいですね。一生懸命頑張っていたのに。
私は糖尿病が発覚した当初、16日間入院して医師の指示通りに病院食を食べ、おやつは一切食べず、言われるとおりにきちんと1日4回インスリン注射をしていました。
すると入院直後には眼底検査で「目には何も異常がありません」と言われたのに左目に違和感を感じ、半年後になんとなく受診すると糖尿病網膜症があると言われたのです。
現在、糖尿病内科の主治医は「うまくいっているのなら糖質制限でいいと思うわ」とおっしゃってくださいます。とてもありがたいです。
「エビデンスのある治療法」は当然、ある程度の治療効果が期待できる治療法です。しかし全員に必ず効くという保証はありませんし、深刻な副作用が出る方もいます。
だからこそなるべくいろいろな選択肢が用意されていれば、それだけ救われる患者も増えると思うのですが…いったい何がそれを阻んでいるのでしょう?
いろいろな方法があれば、たくさんの患者さんが救われるニャー!
いろいろな方法があると困る「患者」なんていないはずなのにね。。